JOURNALジャーナル

2024.09.11

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)

今回は、しっかりお手入れしたい時の一例をご紹介します。

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)




① 馬毛ブラシでホコリ落とし

クリーナーを使用する前に、全体のホコリを落とします。

馬毛ブラシは、毛足の長さと程よいコシがあり、ホウキの様な役割をしてくれます。

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)




② 専用クリーナーで汚れ落とし

汚れ落としをせずにクリームを上塗りすると汚れが蓄積され革に悪影響を及ぼす事があるので、汚れや古いクリーム、ワックス等を除去します。

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)

クリーナーを布に取り、拭き上げます。

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)

一カ所を集中的にこすると革の表面が荒れたりシミになったりする恐れがある為、全体を満遍なく拭き上げましょう。




③ 保湿専用クリーム

保湿クリームは、デリケートクリームとも呼ばれ、艶出しの成分は少なく、水分や油分の多いジェル状のクリームで、乾燥によるヒビ割れを防ぎ、革の柔軟性を保つ為のものです。

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)

このクリームは水分量が多く、布を使うと吸い込まれてしまうので、指で行なう方がうまく塗り込めます。

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)

コツは少量を全体に満遍なく、力を入れずに表面を滑るように。

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)




④ 靴クリーム

靴クリームは、補色、艶出しが目的で、蝋分、顔料の成分が多く、油分、水分も含まれているので、保湿専用クリームを使用しない場合はこれだけでもOKです。

靴クリーム用のブラシ(ペネトレイトブラシ)にクリームを少量(米2粒分ぐらい)つける

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)

指で塗っても良いのですが、パーツの切り替えしの際(きわ)やステッチの間にも届くのでブラシを使うとやりやすいです。

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)

黒以外の色はムラが出来る可能性がある為、やはり全体に満遍なく塗り広げるのがコツです。

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)




⑤ 豚毛ブラシでブラッシング

豚毛は毛足がやや短めでコシが強く、革にクリームをなじませるのに適したブラシです。

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)

革にクリームをしっかりなじませる為、少し強めの力で

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)

摩擦によってツヤが出ます。




⑥ 拭き上げ

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)

仕上げ用グローブか布で全体を拭き上げる。

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)

表面の余分なクリームを拭きとることで、ムラが無くなり綺麗に仕上がります。




⑦ 山羊毛ブラシで仕上げ

山羊毛ブラシは仕上げ用で、しなやかで柔らかい毛質です。

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)
シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)

全体をさっとブラッシングして整えると、全体の光沢が落ち着きます。




完成

シリーズ「革について」メンテナンス編③ 革靴のお手入れ(靴磨き)

いかがでしたでしょうか。
お手入れの方法として、少しマニアックな内容になってしまいました。
ブラシがない場合は家にある柔らかい布などで代用していただいても大丈夫です。
靴を長持ちさせる為にも、日頃のお手入れをお勧めいたします。

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